高知・吾川　山里に広がる芝桜のタペストリー　2001.04.26

高知県吾川村は、四国山地の一画にある人口3000人程の静かな山村。新緑と紅葉で有名な「中津渓谷県立自然公園」があり、南部には仁淀川が流れる。急斜面が続く村では、土佐茶の栽培や植林が盛んだ。小さな村も、4月には樹齢500年の”ひょうたん桜”（県の天然記念物）を見ようと大勢の人が訪れる。つぼみの形がひょうたんに似た、風格あるウバヒガンだ。サクラに続いて、4月なかばからは、周辺の斜面を覆い尽くすシバザクラが見頃を迎える。およそ1haの広さにわたり、紅、ピンク、白、三色のシバザクラが織り出す花模様は、周囲の新緑や常緑樹の深い緑に映えて、とても美しい。細い山道の先に広がる、花の別天地だ。ひとつひとつの花も愛らしいシバザクラ。おとぎの国を思わせる花景色は、4月末までが見頃なのでお早めに。これからの季節は、中津渓谷の新緑や吾川スカイパークのパラグライダーも楽しみだ。渓谷には総槙で造られた露天風呂が自慢の「中津渓谷ゆの森（TEL　0889-36-0680）」もある。

高知県吾川郡吾川村