「山旅倶楽部」で広がるアウトドアライフ

佐賀・天然記念物 可憐なエヒメアヤメ見頃 2001.04.03

佐賀県佐賀市の北部、久保泉地区には、国の天然記念物、貴重なエヒメアヤメの自生南限地帯がある。史跡の帯隈山神籠石(おぶくまやまこうごいし)周辺では、ちょうど花が見頃だ。エヒメアヤメとは、愛媛県腰折山に古くから自生していることが知られ、牧野富太郎博士によって命名されたアヤメ科の植物。アヤメを極小型にしたようなキュートな花だ。小野小町の歌にも「腰折山のひめあやめ」と詠まれている。15〜20cmのまっすぐな葉の合間から、10cm程の花茎を伸ばし、紫色の小さな花をつける。花は10〜20本程まとまって株となり、サクラと同じ頃、見頃を迎える。自生地では、3/31〜4/8の「えひめあやめまつり」で100株程を公開している。愛らしい花は、アジア大陸と日本列島西南部との植物分布を研究する上でも、重要な植物。他に、愛媛県北条市、山口県防府市、宮崎県小林市が天然記念物として指定されている。光を好む陽生植物で、草丈が低いため、周辺の植物が繁茂しすぎないよう保護や管理も必要だ。

開 3/31〜4/8 9:30〜16:30
休 期間中無休
料 無料
交 JR佐賀駅からバスで15分川久保下車徒歩25分
駐 無料 20台 
所 佐賀県佐賀市久保泉町
問 0952-24-3151 佐賀市役所 http://www.city.saga.saga.jp/
  0952-98-0001 久保泉公民館