福井・清楚に花開く　アフリカの白い水仙　2000.11.30

福井県の越廼（こしの）村は、12月なかばから、越前水仙の花が見られる地域。それより早く、世界のスイセンが温室で咲き始めている。「越前水仙の里公園」の「水仙ミュージアム」では、原種およそ80種1万株を育てており、現在、モロッコ、アルジェリア原産のスイセン、カンタブリクスが純白の可憐な花を咲かせている。スイセンは、地中海沿岸の原種が多く、傾向としてアフリカ、アジア、ヨーロッパと北上とともに、館内でも花開き、ほぼ現地と同じ時期に花が見られるという。全体的に白い花が先行し、黄色いスイセンは遅いものが多いようだ。ミュージアムでは、スペインのマドリード王立植物園やバルセロナ植物園などとも連携し、研究をすすめている。4月上旬頃まで、各国の原種を順次公開していく。お正月や1月の水仙まつりの頃には、中国のお正月の風習”蟹爪水仙”（水仙の球根に手を加え、葉が曲線を描いて伸びるようにしたもの）なども展示する。この他、公園内にある「水仙ドーム」では、1年を通して越前水仙が楽しめるようにしてある。

福井県丹生郡越廼村居倉