栃木・庚申山　奇岩怪石の山を彩る紅葉　2000.10.21

栃木県足尾町にある庚申山（こうしんざん）は、信仰の山としての歴史を持ち、百名山のひとつ皇海山（すかいさん）の前山として知られている。貴重な食虫植物、天然記念物のコウシンソウも自生し、手つかずの原生林を多く残す。”南総里見八犬伝”にも登場する奇岩怪石の山登りは、鎖場やハシゴがありスリリング、修験の山と言われる所以だ。現在、荒々しい様相を見せる山を赤、黄、緑の木々がつつみこみ、染め上げている。今年の紅葉はおよそ1週間遅れ、登山道入り口、銀山平のかじか荘付近の紅葉も始まっているが、こちらの見頃は来週末になりそうだ。渡良瀬川の源流となる庚申川の流れに沿って、紅葉の名所庚申七滝までは1時間30分程のコースがある。かじか荘には、露天風呂”庚申の湯”があり、帰りに肌がツルツルする石膏温泉で一汗流すのもよいだろう。なお、トロッコ列車運行で有名な”わたらせ渓谷鐵道”の紅葉は、約1ヶ月かけて上流から下流へと移行する。こちらの見頃は11月に入ってからだ。

栃木県上都賀郡足尾町