秋田・秋田駒ヶ岳　チングルマの穂波揺れて　2000.08.22

十和田・八幡平国立公園の最南端、秋田県田沢湖町にある秋田駒ヶ岳は、標高1637mの男女岳（おなめだけ）をはじめ、男岳、女岳、横岳などを総称する花の山だ。山頂付近の高山植物帯は、国の天然記念物にも指定されている。花のシーズンは6月のヒメイチゲから、ヒナザクラ、タカネスミレ、シラネアオイ、チングルマ、コマクサ、エゾツツジ、コバイケイソウ、ニッコウキスゲへと続く。現在は8合目のウメバチソウ、オクトリカブト、ダイモンジソウがちょうど真っ盛り、馬場の小路ではチングルマの綿毛が風になびいて美しい。他にオオノアザミ、イブキゼリモドキ、ミヤマリンドウ、オヤマソバ、ハクサンフウロ、ハクサンシャジン、コマクサなども見られる。阿弥陀池手前ではエゾオヤマリンドウ、8合目から片倉岳展望台にかけてはサラシナショウマ、モウセンゴケも咲き始めたところだ。秋田駒ヶ岳は花だけでなく展望も素晴らしい山。眼下に碧い水をたたえた田沢湖をはじめ、岩手山、早池峰山、鳥海山など東北の名だたる山々を一望できる。

秋田県仙北郡田沢湖町