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美保関の東岸は美しいリアス式海岸の名所だが、いかんせん時間がなく、神社を参っただけで今回は残念ながらパス。そこでとりあえず下宇部尾から北浦海岸に出て西に向かうことにした
観光地としての島根半島の拠点ともいえる場所が、この写真の北浦海岸だろう
夏には遠浅の海水浴場として人気の場所だ。釣り人は磯でクロダイを狙い、アウトドア派はシーカヤックをくりだす。海の生物ウォッチャーは、夏場の磯辺で美しいウミウシにも出会えるだろう。しかしもう1つの顔も北浦は持っている。すご〜く地味ではあるが鉱物採集マニアにとっても北浦は貴重な場所なのだ。千酌湾の東端にある古浦ヶ鼻ではバビントン石やブドウ石が、また北浦から加賀周辺にかけてはメノウも採れる
北浦から洗濯岩のある大芦海岸までの間は奇岩、洞窟もあり島根半島は、まさにフィールド派にとってはたまらん場所なのだが、しかし不気味な存在も忘れてはならない。大芦海岸の西、鹿島には人目を忍ぶように島根原発が鎮座している。国立公園でもある美保関リアス式海岸、そして宍道湖のすぐ隣に原発があるのですよ。しかもこの傍には活断層もある。しかし島根半島や松江を訪れる人の多くは、原発の存在に全く気づかず帰宅するのではないだろうか。こんなにも貴重な自然、そして県庁所在地のすぐ近くに原発が存在するとは、やはり故竹下登元首相の力なのだろうか
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